マーケティングの進化を時系列で見る。テレビメディアは消える?
マーケティングの歴史
2010年前後までマーケティングは、アウトバウンドが主流でした。その主なアウトバウンドマーケティングは印刷広告から始まり、ラジオや新聞、テレビやインターネット、SNSなど。時代と共にマーケティングは新しい手法へとシフトしています。
これまでのアウトバウンドマーケティングは、ユーザーに商品情報をあらゆる形で訴求するいわゆるプッシュ型。インバウンドマーケティングは、ユーザー自身が欲しい情報を収集するプル型。
半世紀以上の間プッシュ型のテレビ広告が、マーケティングの王様でした。しかし、これから新しいマーケティングの時代に変わりつつあります。テレビメディアは、過去の産物にならないように関係者が知恵を絞っているのかもしれませんが、時代の流れは変えられないでしょう。
あのときホリエモンこと堀江貴文がフジテレビを買収できていたら、日本のテレビメディアは全然違うものになっていたのではないでしょうか。
これからの時代、あなたはテレビが生き残れるメディアだと思いますか。
Webマーケティングのトリビア
① Google最初の広告は、たった1本の文字リンクだった
1998年当時、Google広告(AdWords)はシンプルすぎるほど素朴で、バナーも画像もなし。今のような複雑な運用型広告とは程遠かったが、これが“クリック課金”の始まりでもある。
② 青いボタンはコンバージョンが高い…けど必ずしも最強ではない
有名なA/Bテストで「青ボタンの勝利」が知られているが、実際は背景とのコントラスト次第。ブランドカラーやデザインとの調和が取れていれば、赤や緑でも十分成果が出る。
③ 「無料」「限定」「今だけ」は古いけど、まだ効く
人間の“取り逃がす恐怖”(FOMO)を刺激するこれらのワードは、今もなおクリック率を底上げする。ただし乱用すると逆効果になりやすいので、使いどころが肝心。
④ ランディングページの勝負は3秒で決まる(が例外もある)
ユーザーの半数以上は3秒以上待てないとされるが、興味を惹くビジュアルやストーリー性のある導線なら、1〜2秒余計にかかっても離脱率は抑えられる。
⑤ メルマガの件名は8文字前後が黄金比
スマホで見切れない長さとして最適だが、ブランド名が認知されている場合や、数字を含む場合は多少長くても効果が出やすい。
⑥ SNSで一番拡散されやすいのは“火曜の午後”
多くのデータで反応率が高い時間帯だが、エンタメやBtoBなどジャンルによっては金曜夜や水曜朝が強いケースもある。
⑦ 「人の顔」があるだけでコンバージョン率が上がる
特に笑顔や視線のある写真は信頼を感じさせやすい。ただし“いかにも素材”の写真だと逆効果で、むしろ信用を下げる場合もある。
⑧ ユーザーは1日4000件以上の広告を目にしている
記憶に残るのはほんの0.1%以下。だからこそ、派手さよりも「自分ごと化」できるメッセージが最も強い武器になる。
Webマーケティングの完全ロードマップ
時代によって変化するマーケティングの歴史
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参照元:http://blog.hubspot.com/blog/tabid/6307/bid/31278/The-History-of-Marketing-An-Exhaustive-Timeline-INFOGRAPHIC.aspx
マーケティングの歴史は大部分がアウトバウンドマーケティング
マーケティングは、2010年頃まで全てがアウトバウンドマーケティングだった。つまり、マーケティングはプル型ではなく、プッシュ型だった。ドットコムバブルの頃までマーケティングメディアは、アウトバウンドマーケティング用だった。
1450-1900年:印刷広告が登場
- 1450年:グーテンベルグによる活版印刷技術の発明。人類史上初めて大量印刷が可能になる。
- 1730年:代メディアとしての雑誌が台頭。
- 1741年:フィラデルフィアにて、アメリカ国内で初めて雑誌が出版。(American magazineと呼ばれた)。
- 1839年:ポスターが流行。ロンドンでは、私有地での掲載が禁止に。
- 1867年:初の看板広告貸しが記録されている。
1920-1949年: 新しいメディアの出現
- 1922年:ラジオ広告が始まる。
- 1933年:ラジオを保有する米国の家庭が過半数(55.2%)を超える。※1921年にはほとんどゼロ。
- 1941年:初めてのテレビ広告。ブローバ社の時計の広告は4000台のテレビに配信される。
- 1946年:家庭への電話の普及率が50%を超える。
1950-1972年: マーケティングの成長
この時代から多くのメディア掲載はマーケティングの機会を拡大させた。
- 1954年:テレビ広告の収入が雑誌とラジオのを超える。ラジオ広告の収入は前年度の2%減少に続いて9%減少。TV収入は1953年に総広告支出の5%でだったが、1954年には15%に拡大。
- 1970年:テレマーケティングが一般化。
- 1972年:印刷メディアが初めて財務的な窮地に陥る。タイム社の雑誌「LIFE」が36年の歴史に幕を閉じる。TVとの競争や郵便料金の値上げ予測が廃刊の引き金に。
1973-1994年:デジタルの時代到来
新しいテクノロジーがマーケティング業界を変化させ続け、最新のマーケティングが影響力を持ち始めてきた。
- 1973年4月3日:モトローラ社の研究員クーパー博士が初めて携帯電話を開発。
- 1981-84年:IBM社がパーソナルコンピュータを開発。その3年後、アップル社がマッキントッシュを市場投入し大成功。リドリースコットがディレクターを務めたスーパーボールのコマーシャルは画期的だった。総広告費は90万ドルとも言われ、全米の家庭の46.4%に配信された。
- 1985年:PCとDTPの発達で印刷広告がより身近に。新聞広告収入は250億ドルに。
- 1990-1994年:2G(第2世代)ネットワークによる携帯電話が普及。1992年にはSMSなどが利用できるようになる。新聞に代わって、TVが最大のメディアに。1990-98年のケーブルテレビの広告収入は240億ドルから830億ドルに急成長。
- 1994年4月:フェニックスの法律事務所Canter&Seigelが、数千のニュースグループに広告を配信。これが人類史上初のスパム広告と言われている。また、スパムのキーワードが有名になるきっかけともなった。
1995-2002年:バブル
この時代にも新しいテクノロジーがどんどん出現、より多くの人に利用されるように。携帯電話が普及し、インターネットが現実的に商用利用されるようになった。今まで以上にマーケティングが重要視されるようになる。
- 1995-1997:Yahoo!とAltaVistaが検索エンジンを1995年に発表。1997年にはask.comが続いて発表。インターネット利用者が望む情報や商品を見つけることができるようになった。ウェブサイトと検索エンジンを利用者数は、1995年の1600万人から1997年までの2年で7000万人に。
- 1995-1997: SEO(Search Engine Optimization)ということが初めて使われる。この時代は、メタデータやキーワードなどHTML内部施策に関連するものだけで掲載順位が変わるアルゴリズムでだった。
- 1998年:インターネット検索が一般化。Googleがページランクを導入。被リンクが重要視されるように。2000年Adwaords開始。2005年Google Analytics開始。ウェブサイトの49.1%が利用し、総トラフィックの80%をカバー。
- 1998年:ブログの出現。フィッツパトリックがLive Journalを開始(1999年)。 Blogger.com開始、2003年にGoogleに買収。2006年までに5000万のブログサイトが存在した。
- 2000年:バブル崩壊。2000年3月ドットコムバブルが崩壊。NASDAQ指数は5048.62ポイントを記録。
インバウンドマーケティングの時代
ドットコムバブル後、インターネットは新時代に。情報の共有や顧客志向デザイン、コラボレーションなどがその特徴。単純に広告をオンラインで見せるだけでなく、顧客への価値を創造することを重視されるようになった。
- 2003年:スパムとの戦い。CAN-SPAN ACTが可決され、未承諾の広告メールに対する基準ができる。
- 2003-2004年:ソーシャルメディアの台頭。消費者のアウトバウンドマーケティングへの幻滅が加速。Do Not Call Registry(電話勧誘拒否リストに登録した人に対して、電話勧誘をかけることを禁止する法案)が実現。2億人のアメリカ人が登録済み。
- Eメールマーケティング:18歳の少年が初めてCAN-SPAN法によって逮捕される。
- 2005年:Googleが過去の検索履歴からパーソナライズされた検索結果表示を開始。
- 2007年:Amazonの売上が100億ドルを超える。
- 2010年:Eメールの90%以上がスパムメール。90%以上の家庭が携帯電話を保有。
- 2011年:Google+開始。42%以上の家庭がDVR(デジタルビデオレコーダー)を保有、コマーシャルを今までになくスキップするようになった。サンフランシスコでイエローページが廃止される。2人に1人がスマートフォンを保有。若者のインターネットを利用する時間が、TVを見る時間を上回る。
- 2012年:4割以上の顧客がソーシャルメディアや自社ブログ経由となる。64%のマーケターがソーシャルメディアの予算を増大させると回答。Facebookの利用者が1億4300万人を超える。3人に2人がソーシャルメディアを利用。
- モバイルインターネット利用者が1億1300万人を超える。スマートフォン利用者が1億600万人を超える。モバイルで買い物をする人が7200万人を超える。タブレット利用者は5400万人を超える、2011年は3300万人から62%増加。タブレットユーザーの4人に3人がiPadを利用。
- 約1億7000万人がインターネットで動画を閲覧。5400万人以上がモバイルで動画を閲覧。Eコマース 88.1%のインターネット利用者がネットで商品情報を調べる。オンラインでの購入者は1億5460万人。













































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