「期日前投票」で投票日に行けなくても選挙に参加できる
期日前投票の理由はレジャーや旅行でも大丈夫
期日前投票制度
選挙に行きたくても、「投票日当日に用事があるから行けない」人たちは、たくさんいます。そんなときは、「期日前投票」や「不在者投票」を利用しましょう。
「期日前投票」の制度では、文字通り期日前に選挙に投票することができます。期日前投票は、選挙の種類によって投票できる期間が違います。都道府県別の選挙管理委員会のHPなどで事前に確認してから、投票手続きの場所に行きましょう。
期日前投票は、2003年(平成15年)12月1日から設けられました。公職選挙法48条の2、日本国憲法の改正手続に関する法律60条において設けられた制度です。
項目 | 説明 |
---|---|
投票対象者 | 選挙期日に仕事や旅行、レジャー、冠婚葬祭等の用務があるなどの理由がある人が対象 ※投票のときに、宣誓書に記載されている理由の中から自分が該当するものを選択する |
投票期間 | 選挙期日の公示日または告示日の翌日から選挙期日の前日までの間 |
投票場所 | 各市区町村に1力所以上設けられる「期日前投票所」 |
投票時間 | 午前8時30分から午後8時まで |
投票手続 | 期日前投票は、選挙期日の投票所における投票と同じく確定投票となるため、基本的な手続きは選挙期日の投票所における投票と同じ |
期日前投票方法
- 「選挙のお知らせ」の封書が郵送されてくるのを待つ
- 封書を開封する
- 「選挙のお知らせ」の請求書に必要事項を記入する
- 期日前投票所に持っていく
- 投票する
選挙についての豆知識
選挙管理機関
選挙は、公的な機関の人々によって常に厳しく管理されています。私たち国民の意思が、正しく政治に反映されるためには、選挙自体が公正に行わなければなりません。
選挙を管理する選挙管理委員会は、都道府県と市区町村の2種類があります。前者の役割は衆議院小選挙区選挙、参議院選挙区選挙、都道府県の議会の議員および知事の選挙に関する事務を管理します。
後者は、市区町村の議会の議員および長の選挙に関する事務を管理し、すべての選挙について投開票を行い、選挙人名簿の作成・管理を担当します。
インターネットを使った選挙活動
2013年(平成25年)の公職選挙法の改正により、インターネットを利用した選挙運動ができるようになりました。そのためフェイスブックやLINEを使った選挙運動を自由に行うことができます
禁止されている選挙活動
公職選挙法第138条で投票をお願いするため、地道に各家庭を訪問することはできない。投票依頼のはがきを郵送したり、電話をかけることは許されている
企業からの寄付金はNG
政治資金規正法第21条で、企業は政党と政治資金団体以外の者に対しては、政治活動に関する寄附をしてはいけない。「企業」ではなく「個人」からの寄附は、選挙運動についてであれば、年間150万円以内の範囲で認められています
選挙でくじが使われる
(候補者2名)の開票を終えて2人の得票数が全く同数であったときは、公職選挙法第95条第2項で「当選人を定めるに当り得票数が同じであるときは、選挙会において、選挙長がくじで定める。」と決まっています
海外における「期日前投票」仕組み
海外における「期日前投票(Early Voting)」やそれに類する制度は、国によってかなり事情が異なりますが、多くの国では有権者の利便性向上のために導入されています。
🌍 各国の「期日前投票」制度の状況
国名 | 制度の有無 | 特徴・備考 |
---|---|---|
🇺🇸 アメリカ | ✅ あり(州による) | 多くの州で数週間前から早期投票可能。郵便投票・ドライブスルー投票・24時間投票所など多様な方法あり。 |
🇨🇦 カナダ | ✅ あり | 4日前までに期日前投票が可能。場所は指定の投票所。 |
🇬🇧 イギリス | ✅(郵便投票中心) | 原則投票日当日に投票だが、「郵便投票」「代理人投票」が申請により事前に可能。 |
🇫🇷 フランス | ❌(制度なし) | 原則として投票当日にのみ投票。早期投票制度は存在しないが、「代理投票制度」はある。 |
🇩🇪 ドイツ | ✅ あり(郵便中心) | 郵便投票で実質的な早期投票が可能。事前申請すれば自宅で記入して郵送できる。 |
🇸🇪 スウェーデン | ✅ あり | 選挙日の約3週間前から、図書館など公共施設で自由に投票可能。非常に先進的。 |
🇰🇷 韓国 | ✅ あり | 投票日の2日前・3日前の2日間、全国どこでも投票できる「期日前投票制度」あり(非常に簡易)。 |
🇦🇺 オーストラリア | ✅ あり | 郵便投票も可能だが、期日前投票所もあり。投票が義務のため柔軟性が高い。 |
🇯🇵 日本との比較
項目 | 日本 | 他国の主流 |
---|---|---|
対象 | 仕事・旅行など理由のある人のみ | 誰でもOKな国が多い |
方法 | 原則、期日前投票所でのみ(投票日7日前から) | 郵便投票やオンライン、モバイル投票など多様な手段 |
柔軟性 | △(一部の人に限定) | ◎(有権者全体に開かれている) |
海外では多くの国が柔軟で誰でも利用可能な期日前投票制度を整備しており、特に郵便投票や早期投票所の設置が進んでいます。一方で、日本は「理由を要する」「専用施設に出向く」などの制限が強く、利便性の面では遅れを取っています。
投票に行かないと損する!?〜選挙入門編〜
期日前投票~投票日当日、仕事やレジャーで東京できない人~
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参照元:http://senkyo.yahoo.co.jp/close_up/detail/1436
選挙ごとの期日前投票日はいつから投票できる?
- 衆院選
公示日の翌日より選挙日前日まで投票可能(選挙日11日前から) - 国民審査
告示日の5日後より選挙日前日まで投票可能(選挙日7日前から) - 参院選
公示日の翌日より選挙日前日まで投票可能(選挙日16日前から) - 都道府県知事選
告示日の翌日より選挙日前日まで投票可能(選挙日16日前から) - 都道府県議会選・政令市例と師の議会選
告示日の翌日より選挙日前日まで投票可能(選挙日8日前から) - 政令指定都市の市長選
告示日の翌日より選挙日前日まで投票可能(選挙日13日前から) - 政令指定都市以外の市長選および議会選
告示日の翌日より選挙日前日まで投票可能(選挙日6日前から) - 東京23区の区長選および議会選
告示日の翌日より選挙日前日まで投票可能(選挙日6日前から)
※衆院選と同時に実施される国民審査で期日前投票できるのは、投票日の7日前から投票日の前日まで
不在者投票~投票所へ行けない人~
- 仕事先・旅行先で投票
選挙の期間中、国内の遠隔地に滞在している人 - 病院・老人ホームで投票
指定病院・老人ホームなどに入院・入所している人 - 郵便で投票
身体に重度の障害がある人 - 洋上で投票
指定船舶に乗船する船員 - 海外で投票
仕事や留学などで海外に住んでいる人 - 南極で投票
南極調査員
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