カップヌードル誕生から50年越え。世界80ヶ国で独自に進化

食品・グルメラーメン

発売当時は全く売れなかったカップヌードル

1971年に世界初のカップ麺「カップヌードル」が誕生。最初に試食・販売を行った場所は、なんと東京・銀座でした。

今でこそ世界中で大人気のカップヌードルですが、発売当時は全く売れませんでした。その理由は、従来のラーメンと比べて4倍も高く、かつ目新しいカップの容器が商品として見なされなかったためです。

「もっと自由に生きよう」というメッセージが込められた新商品は、2つの理由で人気商品となっていきました。

  • 銀座の歩行者天国で、歩きながら手軽に食べられたことがニュースで放送された
  • カップヌードルの発売時期に、コンビニエンスストアが日本で普及した

カップヌードルは、流行に敏感な若者が集まる東京で、キャンペーン活動し続けた戦略が当たりました。また今では当たり前となっているファーストフードですが、その先駆けとなったのがカップヌードルだと言われています。

そのカップヌードルは、現在世界80ヶ国以上で販売されており、2016年5月には400億食を達成しました。地球全体の人口が60億人と考えると、400億食の凄さが改めてわかります。

海外版では現地の食文化に合わせ、その国(地方)で独自の変化を遂げることで、世界中で愛される食品になりました。

ユニークなCMの数々には毎回テーマ存在

私はカップヌードルのCMが好きなのですが、毎回ユニークで手が込んでいるのが多いですよね。その時代を反映するかのようなテーマがあり、シリーズ化されています。

ベルリンの壁崩壊やスペースシャトルを舞台とした「20世紀カップヌードル篇」、反戦のメッセージ掲げた「NO BORDER篇」、最近では錦織圭選手が出演する「SAMURAI K」篇 と、斬新なCMがいつも話題になっています。

カップヌードルに関するトリビア

1. 世界初のカップ麺

  • カップヌードルは、創業者の安藤百福(あんどう ももふく)氏が「どこでも簡単に食べられる麺」を目指して開発。
  • カップ容器は、麺が割れず、調理しやすく、持ち運びが便利なように設計されています。

2. カップの形状の秘密

  • カップの底がすぼまった「逆台形」は、安定性を高めると同時に、麺を効率よく配置するための工夫。
  • 麺は容器の中央部に浮いており、これを**「中空構造」**と言います。この構造により、お湯が均等に行き渡りやすくなっています。

3. 名前の由来

  • 「カップヌードル」という名前の「ヌードル」は、英語の「Noodles(ヌードル)」を略したものではなく、日本人でも覚えやすいように意図的に「ヌードル」と単数形にした造語です。

4. 宇宙食としての進化

  • 2005年、カップヌードルは宇宙食としても認定されました。国際宇宙ステーション(ISS)で食べるため、無重力状態でも簡単に食べられる特別仕様の「スペース・カップヌードル」が開発されました。

5. 世界各国でローカライズ

  • カップヌードルは、世界100か国以上で販売されており、地域ごとに味が異なります。
    ※詳しくは下にあるインフォグラフィックをチェックしてください

6. 発売当初は高級食品だった

  • 発売当初、カップヌードルは1個100円(現在の価値では約500円以上)と非常に高価でした。当時の屋台ラーメンの約3倍の価格だったため、特に高所得者向けの商品とされていました。

7. 自動販売機が存在

  • カップヌードル専用の自動販売機が設置されている場所もあり、その場でお湯を注いで食べられる仕組みになっています。高速道路のサービスエリアやイベント会場で見かけることができます。

8. カップヌードルミュージアム

  • 横浜と大阪にある「カップヌードルミュージアム」では、カップヌードルの歴史を学べるだけでなく、自分だけのオリジナルカップヌードルを作る体験もできます。

9. 「あのフタ」の裏技

  • フタが自然に閉じられるようにするために、カップの一部を軽く押して変形させるとお湯を注いだ後もフタが開きにくくなります。この小技はファンの間で知られています。

10. カップヌードルの広告戦略

  • ユニークで革新的な広告が多いことで知られています。
    • 「Hungry?(ハングリー?)」や、最近ではアニメやゲームとのコラボが話題になっています。
    • 「バカやろう!カレーは飲み物だ!」のようなキャッチフレーズも印象的。

カップヌードル専用自販機を買ってみた!

カップヌードルでめぐる世界旅行

3分で分かるご当地ラーメン

インフォグラフィックから読み解く

インフォグラフィックはクリックすると拡大できます 

インフォグラフィック:カップヌードル誕生から間もなく50年。世界80ヶ国以上で独自に進化
カップヌードルでめぐる世界旅行

参照元:http://tg.tripadvisor.jp/cupnoodle/

日本

腹が減っては旅行はできぬ!カレー味で元気にHotに出発です

  • 値段 170円
  • 発売開始年 1971年
  • 種類 16種

アメリカ

箸を使う文化がないので、フォークで食べやすいように麺は短め。BIGはスプーンですくって食べられるよう、麺を数センチにカットしたSpoonableになっている。

  • 人気no.1 チキン味
  • 値段 27円・48円(BIG)
  • 発売開始年 1971年・2011年(BIG)
  • 種類 16種

メキシコ

サルサソースをかけ、ライムを搾って食べるのがメキシコ流。ホットソースが別途ついたシリーズも好評。なかでもCamaron(エビ)フレーバーが一番人気。

  • 人気no.1 シュリンプ・ホットソース味
  • 値段 36円
  • 発売開始年 2000年
  • 種類 15種

ブラジル

全般的に塩味が濃く、スープの粘度が高いのが特徴。麺も柔らかくモチモチしている。少ないスープに絡めて食べるのが一般的。一番人気はGalinha Caioira(地鶏)フレーバー。

  • 人気no.1 地鶏味
  • 値段 83円
  • 発売開始年 1983年
  • 種類 8種

ドイツ

麺をすする習慣がないため、フォークで巻いて一口サイズになるように工夫。麺の長さは約20cmと、日本のほぼ半分。ヨーロッパ各国で発売開始年されている。

  • 人気no.1 シュリンプ味
  • 値段 104円
  • 発売開始年 1993年
  • 種類 13種

インド

ベジタリアンが多い国だけに、主流となるのは肉や魚介を使わない商品。マサラ(カレー)味が人気で、少量のスープを絡めて食べるタイプが一般的。

  • 人気no.1 マサラ味
  • 値段 44円・33円(mini)
  • 発売開始年 1991年
  • 種類 6種

シンガポール

シンガポールの名物料理、甘辛いチリクラブ味が人気。アジア随一の多民族国家だけに、近隣アジア諸国の食文化を取り入れたフレーバーも揃っている。

  • 人気no.1 チリクラブ味
  • 値段 103円
  • 発売開始年 1992年
  • 種類 12種

インドネシア

インドネシアは世界最大にイスラム教国家。そのため、どの商品もイスラムで禁止されている豚由来の原料を使わない、ハラール登録商品になっている。

  • 人気no.1 ビーフ味
  • 値段 25円
  • 発売開始年 1995年
  • 種類 2種

フィリピン

人気のシーフードは日本のテイストと似ており、魚介の旨みと白濁スープが生み出す独特のコクが特徴。おやつを取る習慣があるため、ミニカップが主流。

  • 人気no.1 シーフード味
  • 値段 47円・31円(mini)
  • 発売開始年 1996年・1977年(mini)
  • 種類 15種

タイ

若者をメインターゲットにしており、学生街で売れている人気はハーブ類の絶妙なバランスが魅力のトムヤムクン味。食べごたえを重視し、麺は長めになっている。

  • 人気no.1 トムヤムクン味
  • 値段 35円
  • 発売開始年 1994年
  • 種類 5種

中国(広東)

香港に近い華南地区を中心に発売開始年。都会的なイメージが受けている。海鮮風味が一番人気で、レンジ調理も可能な発泡紙容器を使っている。

  • 人気no.1 シーフード味
  • 値段 59円
  • 発売開始年 1995年
  • 種類 10種

香港

カップヌードルの発音に近い漢字ということで、合味道(ハップメイドー)という名称がつけられた。人気No.1のカップ麺ブランドとして定着している。

  • 人気no.1 シーフード味
  • 値段 82円
  • 発売開始年 1986年
  • 種類 11種

旅から戻って食べたいのは?やっぱりオリジナルの醤油が落ち着く~

Posted by Kenji1982