受精卵から赤ちゃんになるまで。42段階の成長をイラストで

2024-06-09性別・愛,英文ママ,生命の神秘

1. 人間の命ができるまでのメカニズム
2. 人工妊娠中絶と社会問題
3. 人工妊娠中絶に対する各国の取り組み
4. 受精卵と胎児の成長
5. 受精卵から赤ちゃんの誕生までを表す42ステップ
- 5.1. インフォグラフィックから読み解く

人間の命ができるまでのメカニズム

卵子の核と精子が核が出会うと、合体して一つの受精卵ができます。するとすぐに受精卵の細胞は２つ、4つ、8つと倍々に細胞分裂をし始めます。

受精卵の細胞の核には、人の設計図となる遺伝子が入っていて、その細胞は、分裂するたびに同じ遺伝子が複製され、最終的には60兆もの同じ遺伝子を持つ細胞になっていきます。

10月10日後200種類以上60兆もの細胞が一つの生命体である、人間の赤ちゃんとして誕生します。

卵子、精子、受精卵それらの一つひとつの細胞の目的は、命をつなぐことです。妊娠や出産が奇跡といわれる理由は、生命の神秘ともいえる女性の体内で起こる奇跡的なメカニズムを指しています。

しかし、そんな生命の神秘とも言える奇跡を絶つ、「人工妊娠中絶」が行われているのも事実です。

人工妊娠中絶と社会問題

厚労省統計「衛生行政報告例」によると、2014年の人工妊娠中絶数は、18万1905件で前年度に比べ 2.3％減少。しかし、20歳未満では増加しています。

お金や家庭事情など様々な理由から産めない方はいるのが現実です。しかし「できてしまった」と、自分の意思で妊娠を避けられる状況なのにもかかわらず、避妊をしなかった。その結果、中絶をする女性が大半なのも現実です。

女性のみならず、男性も真剣に考えなければならない現代社会の問題です。

人工妊娠中絶に対する各国の取り組み

人工中絶に対する各国の取り組みは多様であり、法律や規制は国や地域によって大きく異なります。

中絶に関する政策は、社会的、政治的、宗教的な要因によって影響されることが多いです。最新の情報や詳細な法的規制については、各国の公的機関や専門家の資料を参照することが重要です。

アメリカ合衆国

概要: アメリカでは人工中絶に関する法律は州ごとに異なります。1973年のロー対ウェイド判決で全国的に合法化されましたが、2022年のドブス対ジャクソン女性健康組織判決で連邦レベルの保護が撤廃され、各州が独自に中絶を禁止する権限を持つようになりました。
規制: いくつかの州では中絶が非常に制限されており、他の州では比較的自由に行われています。

イギリス

概要: イギリスでは、1967年の中絶法に基づき、中絶は妊娠24週目まで合法です。ただし、特定の医療理由がある場合は24週を超えても認められることがあります。
規制: 中絶を行うには二人の医師の承認が必要です。無料の中絶サービスは国民保健サービス（NHS）を通じて提供されます。

フランス

概要: フランスでは中絶は妊娠14週目まで合法です。1975年に中絶が合法化され、2014年に法的制限が緩和されました。
規制: 中絶には女性の意思に基づく自己決定が重視されており、14週以降は母体の健康に危険がある場合や重大な胎児の障害がある場合に限り認められます。

日本

概要: 日本では1948年の優生保護法に基づき中絶が合法化されました。現行の母体保護法に基づき、中絶は妊娠22週目まで認められています。
規制: 中絶を行うには、経済的理由や母体の健康が脅かされる場合などの特定の条件を満たす必要があります。配偶者の同意も求められることがあります。

アイルランド

概要: アイルランドでは2018年の国民投票で中絶禁止が撤廃され、妊娠12週目までの中絶が合法化されました。母体の生命が危険にさらされている場合は12週を超えても認められます。
規制: 12週を超える中絶は、母体の健康に重大なリスクがある場合や胎児が致命的な状態にある場合に限られます。

メキシコ

概要: メキシコでは州ごとに中絶に対する規制が異なります。2021年には最高裁判所が中絶の禁止を違憲とする判決を下しましたが、全国的に統一された法整備はまだ進んでいません。
規制: メキシコシティや他の一部の州では、妊娠12週目までの中絶が合法ですが、他の州では依然として厳しい制限があります。

参考文献
: Guttmacher Institute – State Abortion Policies
: NHS – Abortion
: Government of France – Abortion Laws
: Ministry of Health, Labour and Welfare – Abortion in Japan
: Irish Government – Abortion Laws
: Supreme Court of Mexico – Abortion Ruling