オリンピック金メダルの値段は?メダルが金メッキになった理由
世界一になったオリンピックメダルの価値(名誉)は無限大
金メダルが純金で作られていたのは、1912年ストックホルム夏季オリンピックが最後だったことを知っていましたか。その後に開催されたオリンピックの金メダルは、金で作られていません。
オリンピック選手の中では常識的なことかもしれませんが、「金メダルの材質」は一般の私たちにはあまり知られていません。1916年ベルリンオリンピックを境にそれ以降の金メダルは、銀メダルに金メッキを付けたものに変わりました。
「なぜ名誉ある金メダリストに金メッキ?」と思ったかも多いかもしれませんね。私も「何で?」って思ってしまいました。しかし調べてみると、「フムフム」と何得できる事実が明らかに。
実はオリンピックメダルは、オリンピック開催国が用意する必要があり、そのことが金メダルの金メッキと深く関係しています。
2012年ロンドンオリンピックでは、26競技 302種目。この時点で勘のいい方はわかったかもしれません。302競技あると302個の金メダルが必要なり、それをすべて純金で作ると莫大な費用になってしまいます。
オリンピックを開催する国は、財政の豊かな国もあればそうでない国もあります。金メダルの材質は、財政が潤沢でない国でも開催国として参加できるようにするために考えられてた仕組みなんです。
各メダルは、材質が何でもいいというわけではなくメダルを作るためのルールがあります。ただそこまでガッチリとしたものではないため、開催国によって各メダルの成分や配分量などが毎回変わります。
金メダルの素材の価値
上記で説明した通り、オリンピックの金メダルは純金ではなく、銀メダルに金のメッキが施されています。
東京2020オリンピックの金メダルは約6グラムの金でメッキされており、ベースは純銀です。金と銀の相場を基に計算すると、東京2020の金メダルの素材としての価値は約800ドル(約8万円)です 。
メダルのガイドライン(オリンピック憲章より)
- メダルは、少なくとも直径60ミリ、厚さ3ミリでなければならない
- 1位及び2位のメダルは銀製で、少なくとも純度1000分の925であるものでなければならない
- 1位のメダルは少なくとも6グラムの純金で金張り(又はメッキ)が施されていなければならない
金メダルの価値は世界一の称号で名誉です。
どうせなら価格の価値も一緒に含めてあげたいところですが、そうはいかないみたいですね。そうはいっても銅メダルの価値が500円しかないのは、いくら名誉とはいえもう少し何とかしてあげたいと思うのは私だけでしょうか・・・。
オリンピックとパラリンピックのメダルの違い
オリンピックとパラリンピックのメダルの材質は基本的に同じですが、いくつかの違いがあります。
それぞれの大会の特性に合わせたデザインや機能が追加されています。これにより、両大会の選手たちにとって特別な価値を持つメダルとなっています。
共通点
- 金メダル: 実際には金メダルは純金で作られているわけではなく、銀メダルに金のメッキが施されています。
- 銀メダル: 純銀または高い割合の銀で作られています。
- 銅メダル: 銅の合金で作られています。
違い
- デザインと刻印: メダルのデザインや刻印は異なります。パラリンピックのメダルには点字が刻まれています。
- 追加要素: パラリンピックのメダルには、視覚障害者が識別できるように、小さな球が内蔵されています。金メダルには3個、銀メダルには2個、銅メダルには1個の球が入っています。
夏季オリンピック大会別日本人獲得メダル数
- 1896年(4月6日~4月15日):アテネ大会(ギリシャ)
金:0 銀:0 銅:0
※不参加 - 1900年(5月14日~10月28日):パリ大会(フランス)
金:0 銀:0 銅:0
※不参加 - 1904年(7月1日~11月23日):セントルイス大会(アメリカ)
金:0 銀:0 銅:0
※不参加 - 1908年(4月27日~10月31日):ロンドン大会(イギリス)
金:0 銀:0 銅:0
※不参加 - 1912年(5月5日~7月22日):ストックホルム大会(スウェーデン)
金:0 銀:0 銅:0 - 1916年(月日~月日):ベルリン大会(ドイツ)
金:0 銀:0 銅:0
※第一次世界大戦のため中止 - 1920年(4月20日~9月12日):アントワープ大会(ベルギー)
金:0 銀:2 銅:0 - 1924年(5月4日~7月27日):パリ大会(フランス)
金:0 銀:0 銅:1 - 1928年(5月17日~8月12日):アムステルダム大会(オランダ)
金:2 銀:2 銅:1 - 1932年(7月30日~8月14日):ロサンゼルス大会(アメリカ)
金:7 銀:7 銅:4 - 1936年(8月1日~8月16日):ベルリン大会(ドイツ)
金:6 銀:4 銅:8 - 1940年(月日~月日):東京大会(日本)
金:0 銀:0 銅:0
※第ニ次世界大戦のため中止 - 1944年(月日~月日):ロンドン大会(イギリス)
金:0 銀:0 銅:0
※第ニ次世界大戦のため中止止 - 1948年(7月29日~8月14日):ロンドン大会(イギリス)
金:0 銀:0 銅:0
※オリンピック不参加 - 1952年(7月19日~8月3日):ヘルシンキ大会(フィンランド)
金:1 銀:6 銅:2 - 1956年(11月22日~12月8日):メルボルン大会(オーストラリア)
金:4 銀:10 銅:5 - 1960年(8月25日~9月11日):ローマ大会(イタリア)
金:4 銀:7 銅:7 - 1964年(10月10日~10月24日):東京大会(日本)
金:16 銀:5 銅:8 - 1968年(10月12日~10月27日):メキシコシティ大会(メキシコ)
金:11 銀:7 銅:7 - 1972年(8月26日~9月11日):ミュンヘン大会(西ドイツ)
金:13 銀:8 銅:8 - 1976年(7月17日~8月1日):大会モントリオール(カナダ)
金:9 銀:6 銅:10 - 1980年(7月19日~8月3日):モスクワ大会(ソ連)
金:0 銀:0 銅:0
※不参加 - 1984年(7月28日~8月12日):ロサンゼルス大会(アメリカ)
金:10 銀:8 銅:14 - 1988年(9月17日~10月2日):ソウル大会(韓国)
金:4 銀:3 銅:7 - 1992年(7月28日~8月9日):バルセロナ大会(スペイン)
金:3 銀:8 銅:11 - 1996年(7月19日~8月4日):アトランタ大会(アメリカ)
金:3 銀:6 銅:5 - 2000年(9月15日~10月1日):シドニー大会(オーストラリア)
金:5 銀:8 銅:5 - 2004年(8月13日~8月29日):アテネ大会(ギリシャ)
金:16 銀:9 銅:12 - 2008年(8月8日~8月24日):北京大会(中国)
金:9 銀:6 銅:10 - 2012年(7月27日~8月12日):ロンドン大会(イギリス)
金:7 銀:14 銅:17 - 2016年(8月5日~8月21日):リオデジャネイロ大会(ブラジル)
金:12 銀:8 銅:21 - 2020年(7月24日~8月9日):東京大会(日本)
- 金:27 銀:14 銅:17
オリンピックメダルの素材と価値
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参照元:http://www.moneysideoflife.com/meddling-with-the-gold/
金メダルの材質
金メダルの価値は7万円ぐらい(1ドル=100円)
- 銀:92.5%
- 銅:6.16%
- 金:1.34%
銀メダルの材質
銀メダルの価値は3万5500円ぐらい(1ドル=100円)
- 銀:93.0%
- 銅:7.0%
銅メダルの材質
銅メダルの価値は500円ぐらい(1ドル=500円)
- 銅:97.0%
- 亜鉛:2.5%
- スズ:0.5%
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