3DプリンタなどのFab施設。日本のモノづくりは世界に追いつくのか
日本のファブ施設
みなさんは、Fab(ファブ)という言葉を聞いたことがありますか?
Fab(ファブ)とは、Fabrication(ものづくり)とFabulous(素晴らしい)という2つの言葉を掛け合わせた造語で、「ものづくりって素晴らしいよね」という意味が込められ、世界で使われている単語です。
企業が新しい製品を生み出す際、どうしても大量生産や規模の経済といった市場原理を考えてしまいます。
しかしそういった利益重視の考えにとらわれず、「今まで作り出されなかったものを個人で自由に作れる社会にしよう」という想いから世界中でFab(ファブ)施設が増え続けています。
一般人の私たちが、もし3Dプリンタなどの最先端技術をシェアという形で手軽に扱うことができたら、どうなるでしょうか。きっと今までにない様々なアイディアが世に形となって生み出されていきます。
日本は昔から「ものづくりの国、日本」と言われ続けています。私は、fab(ファブ)という次世代型のものづくりから、間違いなく世界に通用する大ヒット商品が出てくると信じています!
それを実現する人は単にものづくりを楽しむと人だったり、ビジネスチャンスと考える人だったり、または夏休みの宿題の工作に利用する子供たちかもしれません。今後もFabの需要は、右肩が上がりに増え続けていくはずです。
Fab(ファブ)施設とは?
Fab(ファブ)施設とは、3Dプリンタやレーザーカッターといったデジタル工作機械や電子工作、木工用の機械が利用可能な工房施設です。子供から大人まで誰でも自由に使える施設や、会員制の施設があり、先端工作機械を使用してものづくりの楽しさを再発見することができます。
デジタル工作機械を使ってものづくりを楽しむ
参照元:https://fabcross.jp/topics/research/20151113_fabspace.html
日本各地に計80のファブ施設
ファブ施設の地域別施設数
- 北海道:3施設
- 東北:6施設
- 中部:7施設
- 関西:6施設
- 中国:5施設
- 四国:1施設
- 九州:13施設
- 沖縄:2施設
主な機材の種類(導入率)
- 3Dプリンタ(81%):3DCAD等のデータを基に、立体(三次元)の物体を造詣する機械
- レーザーカッター(74%):レーザー光を用いて、あらゆる素材に彫刻・カット加工をする工作機械
- カッティングマシン(39%):デザインデータに沿って、任意の形状を切り抜く機会(カッティングプロッタ)
- 3Dスキャナ(24%):物体の立体的な形状を計測し、3Dデータとして取り込むための装置
各地域の機材数
北海道
- 3Dプリンタ:6台
- レーザーカッター:4台
- カッティングマシン:2台
- 3Dスキャナ:0台
東北
- 3Dプリンタ:10台
- レーザーカッター:6台
- カッティングマシン:3台
- 3Dスキャナ:2台
関東
- 3Dプリンタ:61台
- レーザーカッター:36台
- カッティングマシン:15
- 3Dスキャナ:14台
中部
- 3Dプリンタ:5台
- レーザーカッター:6台
- カッティングマシン:4台
- 3Dスキャナ:1台
中国
- 3Dプリンタ:4台
- レーザーカッター:6台
- カッティングマシン:2台
- 3Dスキャナ:0台
四国
- 3Dプリンタ:3台
- レーザーカッター:0台
- カッティングマシン:0台
- 3Dスキャナ:1台
九州
- 3Dプリンタ:27台
- レーザーカッター:11台
- カッティングマシン:7台
- 3Dスキャナ:4台
沖縄
- 3Dプリンタ:2台
- レーザーカッター:2台
- カッティングマシン:2台
- 3Dスキャナ:0台
国際的なファブ施設ネットワーク
Fablabo(ファブラボ)
3Dプリンタやカッティングマシンなどの工作機械を備えた一般市民のための工房と、その世界的なネットワーク。2002年マサチューセッツ工科大学のニール・ガーシェンフェルド教授が提唱し、現在までは世界70ヶ国以上、360箇所以上のファブラボが存在している。日本でも15箇所のファブラボが存在しており、その数は年々増加傾向にある。
Techshop(テックショップ)
2006年に創業。アメリカで8店舗を展開し、会員数は6,000人。メイカームーブメントの潮流を創った会員制のファブ施設。レーザーカッターや3Dプリンタ、ミシン木材や金属の加工機器をそろえ、年中無休で24時間利用できる。日本でも2015年10月に日本法人が設立され、2016年に1号店舗が東京でオープンする予定。
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