世界お茶消費量ランキング。世界は紅茶主流、緑茶の日本は17位
お茶の消費のトップは石油大国
日本は世界に誇る、緑茶の国。しかし、消費量ランキングで見ると、意外にも17位という結果になりました。
お茶は、奈良・平安時代に中国から伝わったと考えられています。そして鎌倉時代には、禅宗が広まると同時に茶道も日本中に広まりました。日本のお茶は水分補給としてだけでなく、お茶の文化や歴史としても親しまれてきました。
そういった歴史がある日本では、当然お茶の消費量は世界的に上位だと思っていましたが、実際は違いました。世界中には、もっと多くお茶を飲む国があることをみなさんは知っていましたか。
お茶の消費量の1位のアラブ首長国連邦は、1年間で日本の約6倍にあたる6.24kgを消費しています。これは1回分を茶葉5gと換算すると、1年間に1200回お茶を入れている計算になります。
中東・西アジアの消費量が多い理由
中東・西アジア地域でお茶がこれほどまでに普及したのは、自然環境や宗教などが関係しています。砂漠が広がる地帯では、喉の渇きを潤す飲み物としてお茶が利用されました。イスラム圏では、戒律でお酒を禁止する宗派やコーヒー、たばこまでもお酒に準ずるものとして規制されていた時期がありました。
お茶はこれらに替わる代用品として、身近な存在になったと言われています。
お茶の楽しみ方は千差万別
日本でお茶と言えば、緑茶をイメージする人が多いと思います。しかし、世界でお茶といえば、紅茶が主流になります。なんと世界中のお茶生産量の約8割が、紅茶です。その紅茶の飲み方は、世界各地で独自に発展しています。
ちなみにお茶の生産国上位は、1位中国、2位インド、3位ケニアの順です。
- インド:チャイ
茶葉とミルクと砂糖を一緒に煮出した濃いミルクティー - スリランカ:テー(セイロン)
お湯で入れた紅茶にミルクを入れるイギリス流紅茶 - ロシア:ロシアンティー
濃い目に煮出した紅茶に保存食であるジャムを加えていただく紅茶 - チベット:ギイ茶
プーアール系のお茶を煮出してギイで風味付けする紅茶
※ギイとはヤギやヤクなどの乳で作るバター - 香港:レイヤン茶
紅茶とコーヒーをブレンドした不思議な紅茶
お茶はどうやってできる?
お茶は、チャノキの葉や茎からつくられる飲み物。その発酵具合によって緑茶、紅茶などに分類されます。
- 緑茶(不発酵茶):茶葉を蒸すなどして発酵を止めたもの。日本で生産されるお茶はほとんどこちら。中国でも人気があり、生産されています。
- ウーロン茶(半発酵茶):茶葉を揉んだり炒ったりすることで、30%~70%ほど発酵させたもの。中国、台湾が主な産地となっています。
- 紅茶(発酵茶):茶葉を完全に発酵させ、乾燥させたお茶。世界の約70%で飲まれている。インド、スリランカが主な生産地。
- プーアール茶(後発酵茶):一度発酵を止めた緑茶を微生物の力であとから発酵させたもの。黒茶とも呼ばれる。年代物は高値で取引されることも。
紅茶・烏龍茶・緑茶は同じお茶の木から生まれる
世界のお茶消費量
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参照元:http://www.visualthinking.jp/archives/5603
世界お茶消費量ランキング(1人あたりの年間供給量)
- アラブ首長国連邦:6.24kg
- モロッコ:4.34kg
- アイルランド:3.22kg
- モーリタニア:3.22kg
- トルコ:2.74kg
- イギリス:1.89kg
- クウェート:1.61kg
- カタール:1.60kg
- カザフスタン:1.54kg
- シリア:1.29kg
- ロシア:1.21kg
- ガンビア:1.19kg
- ボツワナ:1.13kg
- イラン:1.07kg
- ジンバブエ:1.05kg
- チリ:1.02kg
- 日本:0.99kg
- グルジア:0.95kg
- エジプト:0.93kg
- タイ:0.93kg
- モンゴル:0.93kg
- チュニジア:0.92kg
- ポーランド:0.87kg
- ウズベキスタン:0.86kg
- 中国:0.82kg
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