オリンピック開催国の経済効果。開催年翌年の成長が課題

オリンピック開催国は経済成長するのか?
開催「前」と「後」のGDP成長率からみるその効果

オリンピック開催国の経済効果は、国内総生産(GDP)を押し上げる強力なカンフル剤です。

期待される経済効果は、インフラ整理やオリンピック関連グッズ販売、外国人観光客の増加、スポーツ関連支出の増加などです。オリンピックが開催されても、「オリンピック関連」の輪に加われなければその効果は限定的だということです。

オリンピック経済効果

2015年から18年における実質国内総生産(GDP)成長率は、毎年0.2~0.3ポイント程度押し上げられ、ピークとなる2018年は2014年比で約1%増加し約5~6兆円の経済効果があると日本銀行が発表。

2020年東京オリンピック・パラリンピックの経済効果は、日本全国で約2兆9600億円とオリンピック招致委員会などが発表。ちなみに2008年北京オリンピックでは、2002年から2008年までの7年間で、9600億元(約14兆8870億円)のオリンピック効果があったと野村証券が発表。

そんな国を急成長させる開催国のオリンピック効果は、いつまで続くのか?

1964年の東京オリンピックから、歴代開催国14回分の経済効果をまとめたインフォグラフィックがその答えに。プレオリンピックとポストオリンピックの経済成長率をそれぞれ4年間分比較すると、多くの国に共通した傾向が見て取れます。

プレオリンピック(オリンピック開催前)

  • 多くの国は開催年に向けて成長率が高くなる
  • 1964年~2012年の49年の間で34年間は、世界平均のGDP成長率を上回る
  • 韓国や中国などは、GDP成長率20%を越えとなる異例の急成長
    ※2008年ロンドンオリンピックは、リーマンショックの影響が残ったため例外的

ポストオリンピック(オリンピック開催後)

  • オリンピックが終わった翌年の成長率が12ヶ国中8ヶ国で開催年を下回る
    ※オリンピック開催に向けた、過剰なインフラ整備などの負債を国が抱え込み成長が減速

オリンピック開催国は、オリンピック期間を成功させることはもちろんですが、オリンピックが終わった後に負の遺産を残さない(国の成長を減速させない)ことが裏テーマです。

2020年東京オリンピックは、歴代オリンピック開催国の傾向を学習しながら、これまでにないポストオリンピックとして模範となる結果を期待したい。新国立競技場のつまづきを見ると少し不安になりますが・・・。きっと政治家の皆さんは考えてくれているはずです。

2020年東京大会プレゼンテーションノーカット

インフォグラフィック:オリンピック開催国の経済効果。開催年翌年の成長が課題

オリンピック開催国は経済成長するのか?

参照元:http://business.nikkeibp.co.jp/article/bigdata/20140211/259575/


歴代オリンピック開催国の国民総生産(GDP)の変化

  • 1964年:東京大会(日本)
    プレオリンピック:1961年以降は右肩上がり
    ポストオリンピック:開催年は上昇、1965年は減少、1966年以降は右肩上がり
  • 1968年:メキシコシティ大会(メキシコ)
    プレオリンピック:1965年は右肩上がり、1966年は減少、1967年は上昇
    ポストオリンピック:開催年、1969年は右肩上がり。1966年は減少、1967年は上昇
  • 1972年:ミュンヘン大会(西ドイツ)
    プレオリンピック:1970年、1971年は右肩上がり
    ポストオリンピック:開催年、1973年は右肩上がり、1974年、1975年は右肩下がり
  • 1976年:大会モントリオール(カナダ)
    プレオリンピック:1973年は右肩上がり、1974年は減少、1975年右肩上がり
    ポストオリンピック:開催年は右肩上がり、1977年は減少、1978年以降は右肩上がり
  • 1980年:モスクワ大会(ソ連)
    プレオリンピック:1977年は上昇、1978年以降は右肩下がり
    ポストオリンピック:開催年から1982年は右肩上がり、1983年は減少
  • 1984年:ロサンゼルス大会(アメリカ)
    プレオリンピック:1981年以降は右肩上がり
    ポストオリンピック:開催年は上昇、1985年以降は右肩下がり
  • 1988年:ソウル大会(韓国)
    プレオリンピック:1985年以降右肩上がり
    ポストオリンピック:開催年は上昇、1989年~1990年は右肩下がり、1991年は上昇
  • 1992年:バルセロナ大会(スペイン)
    プレオリンピック:1989年は上昇、1990年は減少、1991年は上昇
    ポストオリンピック:開催年、1993年は右肩下がり、1994年以降は上昇
  • 1996年:アトランタ大会(アメリカ)
    プレオリンピック:1993年は上昇、1994年は減少、1995年は上昇
    ポストオリンピック:開催年は減少、1997年上昇、1998年は減少、1999年は上昇
  • 2000年:シドニー大会(オーストラリア)
    プレオリンピック:1997年、1998年は右肩下がり、1999年は上昇
    ポストオリンピック:開催年は上昇、2001年は減少、2002年以降は上昇
  • 2004年:アテネ大会(ギリシャ)
    プレオリンピック:2001年、2002年は右肩上がり、2003年は減少
    ポストオリンピック:開催年、2005年は減少、2006年以降は上昇
  • 2008年:北京大会(中国)
    プレオリンピック:2006年以降は右肩上がり
    ポストオリンピック:開催年、2009年は右肩下がり、2010年以降は右肩上がり
  • 2012年:ロンドン大会(イギリス)
    プレオリンピック:2010年~2011年は右肩上がり、2012年は減少
    ポストオリンピック:不明